CBDはアルコール依存症に効くのか?
2018年の研究では、カンナビジオール(CBD)がマウスモデルにおいてアルコール摂取とアルコール誘発再発を減少させることが観察された(1)。
また、アルコールとコカインの自己投与歴のあるげっ歯類で行われた別の研究では、CBDが有害な影響や通常の意欲的行動を妨げることなく、薬物探索行動を減少させることが示された(2)。
2019年の前臨床およびヒトでの研究のシステマティックレビューでは、CBDがアルコール摂取を抑制し、アルコールに関連した脳や肝臓の損傷から保護する可能性が示唆されている(3)。
それでもなお、ヒトのアルコール依存症に対するCBDの効果については、さらなる研究が必要である。CBDでアルコール依存症を治療する前に、専門家の助言を求めることが推奨される。この研究で研究者らは、CBDが鎮静作用や耐性、正常な意欲的行動を阻害することなく薬物探索を抑制することを発見した。また、アルコール依存の既往があるラットでは、CBDが不安を和らげ、高い衝動性を抑制することも確認された。
研究者らは、CBDは再発予防に有望であると結論づけた。CBDの投与はわずか1週間であったが、被験者は5ヵ月間プラスの効果を感じた。
2019年の前臨床およびヒトでの研究のレビューでは、CBDがアルコール摂取を減らし、肝臓や脳の損傷といったアルコールの有害な影響から保護する可能性が示唆されている(6)。
学術誌『Frontiers in Pharmacology』に掲載された研究では、動物モデルにおけるアルコールに関連した肝臓と脳の損傷に対するCBDの保護作用について概説している(7)。
研究者らによると、CBDの肝臓保護作用には、脂質(脂肪)蓄積の抑制、炎症の調節、酸化ストレスの減衰、活性化した肝星細胞の死滅誘導などが含まれると考えられている。
肝星状細胞は、肝臓が傷害に対応し、損傷を治癒するのを助ける(8)。その活性化は、結合組織の蓄積をもたらす過剰な創傷治癒である肝線維症につながる可能性がある(9)。
参照元:
https://cbdclinicals.com/best-cbd-for-alcoholism/
https://www.medicalnewstoday.com/articles/cbd-for-alcoholism#reducing-alcohol-consumption
https://www.healthline.com/health/cbd-for-alcoholism